4月、新年度が始まりました。
我が社にも数人の新入社員が入社しました。
昨年度は何度か新卒採用の面接官として面接に参加させてもらいました。
その全てが女性候補者の面接です。
女性のことは女性の方がわかるでしょ!?ということで、数少ない女性総合職かつ中堅社員である私に声をかけてくれているようです。
でも人事部員でもなく、面接慣れしているわけでもない私にとって、面接は中々に難易度の高い業務です。
とはいえ、会社の将来にとっても面接を受けに来てくれた学生の将来にとってもプラスになるようにと私なりに考えて、面接に臨みました。
どんな人が女性総合職としてやっていけるのか?
女性総合職に必要な資質は何なのか?
今回は超個人的にはなりますが、私の考えを紹介したいと思います。
そもそも私が総合職としてやっていけてるのか…と言われると??かもしれませんが。
少なくとも総合職として10年以上勤務して、産休に入る前までは男性の同期と比べても昇給・昇格は遅れてはいませんでしたので、参考意見の1つとして読んでいただければ嬉しいです。
女性総合職に必要なこととは?
採用面接では、最後に必ず学生に「何か質問はありますか?」と聞きます。
その際に言葉に詰まると格好悪い(笑)ので、何を聞かれるかわかりませんが、想定質問とその答えを考えておきます。
その1つとして、「女性が総合職して働いていく上で必要なことは何ですか?」と聞かれたときのために、私なりの回答を準備していました。
結局この質問をされることはなかったので、せっかくなのでここで紹介したいと思います。
体力
女性が総合職としてやっていくために、必要なこと1つ目は体力です。
え〜そんなこと!?
と言われてしまいそうな気がしますが、個人的には結構大事だと思っています。
会社という組織は男性社会で、男性のやり方で回っています。
その中で仕事をしていこうとすると、どうしても男性のペースで仕事をすることになります。
特に最初は右も左もわからない状態なので尚更です。
当然すべてを男性に合わせることはできませんが、それなりに男性についていこうと思うと体力が必要です。
ただそれ以上に、健康で元気で前向きに仕事に取り組んでいるというイメージを周りに与えることは女性にとってとても重要です。
男性なら仕事に対して少々ネガティブな人でも、体が弱くても1つの個性として捉えられます。
一方女性がネガティブだったり、体が弱かったりしたら、「だから女は…」とすぐにマイナスに捉えられてしまうことも多いのです。
人間は体調が悪いと精神的にも苦しさが増してしまいます。
「仕事、頑張ろう!」と前向きに考えることができるのは健康なときだけです。
常に前向きな状態で仕事に取り組めるように身体の状態を整えておくために、体力はあるに越したことはないと、私は実感しています。
適度に力を抜けること
優秀な女性ほど「男性には負けたくない」「女性扱いしてほしくない!」と意気込んでいる人は多いかもしれません。
やる気があって、前向きに挑戦できるということは素晴らしいことです。
でも、常に力が入った戦闘体制では身体的にも精神的にももちません。
そもそも男性と女性は違うので扱いに区別があるのは当然です。
女性とどう接していいかわからないと戸惑う男性上司や同僚がいるのも事実です。
どうしても最初は自分も相手も性別という特徴に目がいきがちです。
でも、上司や同僚との関係も、社外の取引先の方との関係も結局は人と人との関係です。
男であろうと女であろうと、苦手な人はいるし、関係がうまく築けない人はいます。
それは大抵の場合、男であるから・女であるからではなく、相性の問題です。
つまり何が言いたいかというと、男とか女とかあまり意識しないで力を抜いていられるのがベストな状態だと私は思っています。
とはいえ、「女性の管理職の枠は限られている」とか、逆に「女性だから積極的に管理職に登用しよう」とか理不尽な評価や制度があるのも事実。
耐えられない理不尽には怒っていいと思いますし、環境を変えるのも選択肢の1つに入ってくるかもしれません。
でもそれは最後の切り札としてとっておいて、普段の些細な区別や差別はうまく受け流せるマインドがあったらいいんじゃないかなと思っています。
結局、会社との相性が大事
最後に個人的にもっとも大事だと考えていることをお伝えしたいと思います。
それは会社との相性です。
会社ごとにカラーや考え方は様々なので、女性総合職の在り方も様々です。
体力もうまく力を抜くことも、どの会社でも大事なことだとは私は考えていますが、会社によっては重要度は変わってくると思います。
私の勤める会社は創業100年を超える専門商社です。
お堅い業界で、従業員約120名のうち女性総合職はたった3名です。
コロナで少し様相は変わりましたが、飲み会好き・ゴルフ好きな人が多く、ザ・営業マンみたいな人が会社の主流です。
商社自体が男性が多い業種なので、取引先の方々も女性だからと可愛がってくれる人もいれば、女性だからと見下してくる人もいます。
色んな人がいるおかげで男とか女とか意識するのは無駄だ。やめようと思えました。
そんな経験も含めても、私はまだまだ今の会社で働いていきたいと考えています。
それは会社のカラーに合わせて働いてもそんなに苦ではなかった。つまり会社との相性が比較的よかったからなのかなぁと思っています。
面接でもっとも重視することは?
そんな経験も踏まえて、私が面接官をするときに一番重視しているのは、候補者の方が「うちの会社に合いそうか?」です。
この点に関しては明確な基準があるわけではないので、完全に個人の主観による判断になります。
その主観の判断が必ず正しいわけでもないので、とても難しいですが…。
採用活動は個人にとっても会社にとってもプラスであるべきで、よりよい将来につながる結果でなければいけないと思います。
そのためには、両者の相性はとても大事です。
優秀であればどの会社でもやっていける
どこでも通用するスキルを身につければ心配ない
は必ずしも正しいとはいえません。
逆のことをいえば、優秀であっても「うちの会社とは合わないかも?」と思われたら、面接に通らないことはいくらでもあり得ます。
なので、面接落ち続けると、「自分はダメなのかも…」と落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、相性が悪かった・その会社とは合わなかっただけということもあります。
「会社で働く」ということは能力やスキル以上に大事になってくるものがあるということを知っておきましょう。
まとめ
今回は女性が総合職として働くために必要なことを、超個人的な視点からご紹介しました。
「これから頑張るぞ」と気合を入れてこの記事を読んだ方にとっては少し拍子抜けするような内容だったかもしれません。
私は自分の会社にもっと女性の総合職が増えたらいいなぁと考えています。
そのためには面接を受ける方も面接官も会社も男性だから・女性だからをあまり重視しない採用ができたらいいなと。
男性と女性には当然違いがあります。
でも、働く場においては男性だから、女性だからと拘らずに、それぞれの個人に焦点をあてた働き方ができたらいいなと考えています。
「女なのに頑張っているな」
「女だから仕方ないか」
そんな考え方の人はまだまだ社会にたくさんいます。
でもそんな考え方に振り回されず、自分にとってよりよい会社を選んでください。
そして、男だからとか女だからとかではなく、自分軸で考えて、行動してください。
それが女性総合職が働きやすくなるコツかなぁと感じています。