私が働く会社は男性比率が高い会社です。
社員数 120人ちょっとに対して、2年前まで女性の総合職は3人でした。
昨年、今年と次々と女性の総合職が入社してくれて、今では倍の6人にまで増えました。
それでも総合職の数%に留まります。
ちなみに、私の上司(女性)は、当社が女性の総合職を採用し始めた頃の第一世代です。
「女だからこその辛いことはたくさんあった。本当に大変だった」
と上司はよく話しています。その経験ゆえ、私にも
「今まで(女性だからこその)つらい思いをしてきたでしょ?」
と心配してくれますが、わたしは
「女だからって…辛い!もうやってられない!」と思ったことはないんだよなぁと思っていつも話を聞いています。
(女だからとか関係なく、仕事に行き詰まったり、大変だったりということはもちろんありましたが…)
当然、上司の入社した頃と私が入社した頃とは時代が違いますし、
(時代が違うというと怒られるかもしれませんが、女性の働きやすさや周囲の理解という意味では時代が違うと言ってもいいのでは?と思っています)
そういう感覚って個人差も大きいのかなとは思います。
私は何となく、男だから女だからというよりは人はそれぞれ違うでしょ?という感覚です。
男だからやりづらい、女だから嫌いではなくて、
あの人のこういうところがやりづらい、この人はこういうところが合わない
あくまでその人個人の問題なんじゃないかとは思っているのですが…。
とはいえ、私の後に入社した後輩の女性総合職も続けて退職したことがあり、女性の総合職は働きづらい職場なのかなと感じたことがあるのは事実です。
どうしたら、女性がうちの会社で性別ゆえの辛い思いをせずに働けるかなと思ったときに、以前読んだ本を思い出しました。
ビジネス・ゲーム 誰も教えてくれなかった女性の働き方

この本は元々アメリカで1977年に出版された本です。
日本では1993年に翻訳本が発売されています。
そんな古い本が現代でも参考になるの?と思いますが、結構ささる箇所が多いです。
「ビジネスとはゲームである」と定義し、女性が働くうえで、ゲームの基本ルールを知り、賢いプレーヤーとして企業社会で生き抜く秘訣を教えてくれる本です。
私がこの本を最初に読んだのは2年前なのですが、最近改めて読み直してみると以前より「あぁそうだよな」という納得感が強かったように感じました。
企業の中でゲームに勝ち残るためには、仕事をこなす能力以前に、状況を判断できる力、情報を収集する力が必要なのです。
女性は能力があれば、結果を出せば(=仕事をこなす能力)それが評価されると考えがちで
認められなかったり評価されないのは自分のせいだと考えて、深く落ち込んでしまう。
評価は人間関係であったり、タイミングであったり、もちろん仕事の結果(それは自分の仕事の範囲内に限る)も含めて判断されるのであって、認められないのは自分のせいばかりではないということ理解して、負けても必要以上にがっかりする必要はないと書かれていました。
男性は就職するまでの人生でこういうマインドを自然と学んでいることが多いそうです。
こういうマインドを持った男性が大多数の会社で、考え方が違う少数派の女性は働きづらいと感じてしまうことは当然だなと思います。
おそらくですが、ここらへんのマインドというか考え方の違いが同じ女性でも感じる辛さや理不尽さに違いが出てくるんじゃないかなと思います。
会社というゲームで賢いプレイヤーになる秘訣

運よく私はこの本を読む以前から、鈍感力?というか男性的なマインドがあり、あまり辛さを感じてこなかったのかもしれません。
とはいえ、私が会社で賢いプレイヤーであったのか?と言われれば…。
「これはやりがちだった」とか「これはダメなのか…」と感じる点がいくつもありました。
特に注意しなければと感じたのは
全ての仕事を自分でやろうとしたり、だれにもまんべんなく役に立とうなどとは思わないこと。
自分の仕事の結果がだれのためのものかはっきり理解しなければいけない。
私は多少自分の仕事の範囲外だなと思ってもそれで、誰かが喜んでくれたり、助かったと感じてくれたら嬉しいなと思っていました。
例えば、他部署の方からの問い合わせで、自分の担当外の問い合わせであった場合も、せっかく連絡をくれたのだから一旦話を聞いてから担当の方に取り次いでいました。
話を聞かないと誰が担当かわからないならまだしも、誰の担当とわかるならすぐに「⚪︎⚪︎さんに聞いてもらえますか?」と言うのが正解なんだなと理解しました。
仕事の評価はあくまでその人のポジションに応じた仕事に対してしか行われない
会社でいい人と思われて、仕事を押し付けられて忙しくしていても、それは自分の本来の仕事ではないから評価されない。なんてことは普通にあるのかもしれません。
今後、管理職を目指すのであれば、なおさら意識しなければならないことだと思いました。
女性が男性社会で働くためには
この本自体は古い本ですし、アメリカが原作の本ですので、書いてあることがすべて正しいとは思いません。
けれど、「そういう考え方もあるんだな」と知識として知っているだけでも働きづらさを感じることは減るのではないのかなと思います。
仕事に行き詰まったとき、何だかうまくいかないと感じるときには、振り返りたいなと思っている一冊です。
もし、男性社会で働くのが辛いと思っている方や男性が多い会社で出世したいと考えている方がいれば、ぜひ一読されることをオススメします!